医療施設では、非常に多くの検査治具を用意して毎日使用をしています。外来であれば聴診器や注射器であり、手術室だとメスなどです。これらは基本、何度も繰り返し利用をすることを想定して用意をしています。そのため利用後は専門部門で回収をされて、煮沸消毒をして再び使うことになるわけです。
手間暇と時間も掛かり、毎日膨大な数で取り扱うため昨今では新たな機材を活用して検査治具を消毒される施設も登場しました。ここでは簡単に、昨今主流となりつつある検査治具専用の消毒用機材について見ていくことにしましょう。その機材とは、プラズマ洗浄機というものです。2000年初頭に大手家電メーカーが開発をしたもので、翌年には製品化をなされました。
プラズマ洗浄機とは陽電子を照射できるのが特徴で、ボックス内に対象物を入れれば短時間で滅菌作業を終えることが可能です。陽電子はプラス極の電気を帯びているため、タンパク質やハウスダストを細胞レベルで消滅をさせることが可能です。感染症を引き起こすウイルスはタンパク質で構成されているため、プラズマ洗浄機を使用すれば滅菌をすることができます。検査治具の場合、金属でできているものが多くアルコール等で消毒ができないものでした。
煮沸では時間が掛かってしまいますが、プラズマ装置内に入れたら約10分程度の照射時間で完了をするので、効率良く業務を進められるのも魅力です。検査治具をたくさん扱う現場では重宝されます。
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